港区御成門にある当初はビジネスホテルとして活用されていたが、コロナ禍の需要減少で、新しい使途として個室サウナやパーソナルジムへとコンバージョンされた物件。市場に出回っていない売物件で、購入までのスピードが求められていました。

我々が物件を検証する際、常にソフト面とハード面の評価を行います。ソフト面は市場・ニーズ調査を行い、その不動産がどういう用途に最も適していて、ポテンシャルがあるのか。市場セグメンテーション、競合、ニーズ分析結果から「グループで宿泊できるデザイン性の高い長期滞在型アパートメントホテル」にコンセプトを定めました。

ハード面の分析は、法的整備、現況、改修工事を実施する際の課題の洗い出し及び設備更新などの費用を含めたハード面の適正な価格評価をまず出し、その価格での購入できるか。

さらに事業面では、狭いビジネスホテル2部屋よりも広いアパートメントホテル部屋1室の方が、平均宿泊料金(ADR)を高めるポテンシャルがあること、多くの人数で泊まれるため、ユーザーにとって1人あたりの価格がリーズナブルになるアップサイドのロジックをつめていきます。

また、以前の設備から活かせるところ、コンパクトながらも充実した共用施設(ジム、サウナ、ラウンジ)を設けることで、より単価の高いシティホテルとも比較され、1人あたりの単価に優位性を生むよう考えて全体像をつめていきます。

このコンセプトを具現化するにあたり、各分野で最適なパートナー企業が大変重要です。我々が手掛けるものは外部企業の得意分野を組み合わせていくことが多いため、おのずと企業同士はじめての座組の場合が多く、良い協力体制を築いていくよう神経をつかいます。

その専門集団同士がコラボレーションをすることで、新たな価値が生まれることが多く、また想定しなかった課題をともに出て乗り切っていく。それには企画自体の面白さがなければならず、問われるところです。

一方で、金融機関からの融資には一定の難しさがありました。それはコロナ禍の影響が大きく、ホテルへの見方が分かれるからです。そのような中、東京スター銀行は2011年からホスピタリティ分野に特化した専門チームを有し、ホテルに対する的確な判断ができることがとても頼りになりました。

エクイティ投資家については、最終的には予定より多くの投資家がプロジェクトに興味を示し、タイトなスケジュールでの案件化でしたが、無事、実現に向けてスタートを切ることができました。
この場をお借りして感謝申し上げます。

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